Myeloma Today 秋号より (2011/5/3追加分) ニュースと解説 Myeloma Todayのニュースと解説の内容は、IMFホットラインに 寄せられた質問や読者の関心が高い事項を基にして膨大な発表 資料から抜粋しています。ご質問やご提案があれば、 MKazakova@myeloma.orgまで電子メールをお送りください。 【日本の顧問医師のコメント】 今回の記事はMyeloma Todayのニュース解説です。 意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS) の危険因子や骨髄腫の染色体異常,動脈血栓症の危 険因子についての解説記事が掲載されています。本 邦では血栓症の発生率は欧米より低い傾向にありま すが,ステロイドやサリドマイド,レナリドミド治 療中には血栓症に留意する必要があるでしょう。 | 訳文は 原文は |
Myeloma Today 秋号より (2011/5/3追加分) 科学と臨床 再発/難治性多発性骨髄腫におけるボリノスタットの役割 【日本の顧問医師のコメント】 アテネ大学のディモポラス教授による新規薬剤ボリノスタットの 紹介記事です。この薬剤はHDAC阻害薬の一つで,悪性リンパ 腫の治療に用いられていますが,多発性骨髄腫に対しても効果 が期待されています。ボルテゾミブ(ベルケイド)やレナリドミド (レブラミド)との併用により効果が増強するとの報告があり, 現在,臨床試験が進行中です。とくに,ボルテゾミブやレナリドミ ドの効果が乏しい患者さんに対しても有効性が発揮されるか否 かが注目されています。 | 訳文は 原文は |
Myeloma Today 秋号より (2011/2/28追加分) 補助療法 性的機能不全と多発性骨髄腫への影響
【日本の顧問医師のコメント】 今回は骨髄腫患者における性的機能障害に関する インタビュー記事です。骨髄腫患者は疾患自体や 治療の影響により,様々な健康障害が生じますが, 性的機能障害も重要な合併症として認識されてき ました。米国では専門的な医療従事者がこの問題 について取り組んでいますが,我が国においては 十分な対策が講じられていないのが現状です。 今後このような専門的な医療者を育成することが 求められています。
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Myeloma Today 秋号より (2011/1/14追加分) 骨髄腫治療におけるカーフィルゾミブの役割
【日本の顧問医師のコメント】 ボルテゾミブが登場し骨髄腫の治療成績は向上しましたが、 ボルテゾミブに難反応性の場合や有効であっても末梢神経 障害などの副作用でその使用が制限される場合もあります。 カーフィルゾミブはボルテゾミブに抵抗性の場合にも有効性 が期待され、末梢神経障害がほとんどない使いやすい薬剤 と考えられています。今後、大規模臨床試験でこの薬の効果、 副作用がさらにわかってくると思います。早くこのような薬が 多くの患者様に使えるようになり、治療成績がさらに向上する こと期待します。
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IMWGガイドラインより (2010/12/28追加分) 国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG) -多発性骨髄腫における サリドマイド/レナリドミド投与に関連する 血栓症予防 骨髄腫の患者は、がん患者の中でも血栓塞栓症 (静脈血栓塞栓症、VTE)のリスクが最も高く、 サリドマイドやレナリドミドのような経口投与 の免疫調節薬によって、そのリスクがさらに高くなる。 国際骨髄腫ワーキンググループによる以下の ガイドラインは、リスク評価モデルに基づく予防法を 提唱している。 | 訳文は 原文は |
IMWGガイドラインより (2010/12/29追加分) 国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)が定める 多発性骨髄腫の効果判定基準 【日本の顧問医師のコメント】 ベルケード、レブリミド、など非常に有効な新規薬剤が 使えるようになってきましたし、さらに抗腫瘍効果が 期待できる新薬の開発も進んできていますので、 本判定基準は文頭にも書かれているように、 より厳格な判定を加味しており、極めて有効な基準と なるでしょう。 | 訳文は 原文は |
Myeloma Today 秋号より (2010/12/28追加分) IMFホットラインに寄せられた支持療法に関する質問 「私は治療法の一部としてベルケイドによる治療を 受けていますが、骨髄腫医師の間では、ベルケイド 投与量についての意見は一致していますか?」 ※回答は訳文・原文をご覧ください。 【日本の顧問医師のコメント】 現在我が国では、ボルテゾミブは再発、難治の 骨髄腫にすなわちsecond lineとしての使用が 認められている。 実際に使用した経験から週1回1.3mg/m2の 使用でも2−3週で神経障害が出る患者さんが 結構多い。休薬して1−2ヶ月後に神経障害の 進展のないことを確かめながら再会している。 デキサメサゾンと併用して使用することを原則 にしていることで意外と深刻な状態は起こして いない。これは我が国で使用の早期にいわれた 間質性肺炎による呼吸種害の発生を防ぐことに もなっている。 これらに注意して使用すればかなりの効果を 上げることができる。 | 訳文は 原文は |
IMWGガイドラインより (2010/11/30追加分) 国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG) -骨髄腫の分子分類について 【日本の顧問医師のコメント】 今回のレポートは,骨髄腫細胞の遺伝子異常や染色体異常 について詳細な分類を行ったものです。各種の異常については, これまでの抗がん治療による成績に基づき,臨床的な特徴と共 に予後良好型であるか予後不良型であるかが示されています。 ただし,今後,ボルテゾミブやレナリドミドの治療により,予後不 良型においても経過の見通しは変わる可能性があります。 また,このような遺伝子異常を詳細に解析することにより,特定 の異常に有効な新たな治療薬が発見されることも期待されて います。 | 訳文は 原文は |
IMWGガイドラインより (2010/11/30追加分) 国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)による 多発性骨髄腫および関連疾患の 血清遊離軽鎖分析法ガイドライン 【日本の顧問医師のコメント】 新しい検査の評価が定まるには,長い年月を要します。SFLC 検査は有望な検査ではありますが,それについての評価は 今現在進められている段階です。現在応用がすすめられている 新しい治療と同じように期待できる検査ですが,それでも問題は 多く残されています。今後の研究の進展に期待しております。 | 訳文は 原文は |
Myeloma Today 秋号より (2010/11/30追加分) 科学と臨床 2010年ASCO会議における骨髄腫の重要発表【日本の顧問医師のコメント】 今回の要約は,2010年の米国臨床腫瘍学会 (ASCO)において発表された骨髄腫治療に関する 知見です。我が国においても,再発難治例を対象 に新規治療薬(サリドマイド,ベルケイド,レブラミド) が承認されましたが,欧米では初回治療や維持 療法として,あるいは互いに併用して用いることで, さらなる効果が得られるか否かが検証されています。 これまでの学会では,ベルケイドやレブラミドは 初回治療としての有用性が示されてきましたが, 今回のASCOでは,維持療法としての有用性が 示されました。 このように,新規治療薬の有用性を最大限引き 出すように治療法が見直されつつあり,今後は 維持療法も含めた最適な治療戦略が確立する ものと期待されます。 | 訳文は 原文は |