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Myeloma Today 夏号 翻訳文一覧

konishi 2010.07.15 [海外情報]

 

 

Myeloma Today 夏号掲載の記事訳文一覧です。

 

 

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骨髄腫における「治癒 対 (病態の)コントロール」

 

【日本の顧問医師のコメント】
 FISH骨髄腫はその腫瘍化に関わる遺伝子異常は単一ではなく、
複数にあることが明らかにされており、これによって高リスクと標準
−低リスク群に層別化され、治療戦略が立てられるべきである。こ
の点を的確にRajkumar教授は指摘している。
骨髄腫は疾患としての表現型は単クローン性形質細胞の腫瘍性
増加であるが、これを引き起こす遺伝子異常は単一ではなく、複
数にあることが明らかにされてきた。FISHによるt(4;14),t(14;16),
t(14;20)などの相互転座、 13染色体の欠損、17染色体p13(p53),
1番染色体q21(CKS1B),NRASやKRAS2に突然変異のあるもの
などは高リスクであることが知られ、染色体3, 5, 7, 9, 11, 15, 19,
21に重複のあるhyperploidyやt(11;14), t(6;14)の相互転座例な
どは低リスク−標準リスクとされている。
高リスク群の患者さんに対しては強力な化学療法が、標準リスク
の患者さんには疾患コントロールの治療で対処すべきであるとの
主張である。
我が国ではこれらの遺伝子異常を網羅的に検出できていないた
めに的確な層別化による治療選択が行われていない。今後我が
国でも遺伝子異常による層別化を行い、治療選択をおこう必要が
ある。

 

 

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 支持療法 多発性骨髄腫生存者に於ける移動性と

安全性について

 

【日本の顧問医師のコメント】

 
 今回の記事は骨髄腫患者さんにおける運動療法の有用性につ
いて述べたものです。骨髄腫患者さんは病気自体の影響で骨病
変や貧血を合併し,また,治療による副作用として末梢神経障害
や筋力低下をきたすことから,一般的には体の運動機能が損な
われます。適切な運動療法を行うことで転倒や骨折を防ぐととも
に,精神的にも好ましい効果が得られることが報告されています。
我が国では健康管理チームによる指導は普及していませんが,
装具や杖の使用については整形外科医や理学療法士と相談し,
リハビリテーションを勧めることが重要です。

 

 

 

 

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 自家幹細胞移植前の導入療法

 

【日本の顧問医師のコメント】

 

今回の内容はAntonio Palumbo先生へのインタビュ

ー記事です。2010325日号のBlood誌にメイヨ

ークリニックからの「寛解導入療法の奏効率が

自家移植後の長期予後に関連する」という内容

の論文が掲載されましたが,Palumbo先生は同じ

号にその論文に対するコメントを発表されてい

ます(「初期の奏効が骨髄腫の経過を予測する

。」Blood 115: 2332-2333, 2010)。

 

 寛解導入療法の奏効率がその後の予後に関連

することが明らかとなりましたので,症例ごと

の治療反応性に基づき,治療内容を決定するこ

とが重要となります。十分な奏効が得られなか

った場合には,さらに新規薬剤を追加して治療

すること,治療期間を延長すること,自家移植

を2回行うこと,地固め療法や維持療法を行う

ことが提案されています。

 このような治療の工夫を行うことにより,治

療効果を最大限に引き出すことが可能となるも

のと期待されます。

 

 

 
 

 

 

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