：Myeloma Today　2009/2010秋冬号より アメリカ血液学会会議2009－患者の見解

 

【日本の顧問医師のコメント】

　アメリカ血液学会（ASH）は血液疾患における世界最大級の学術会議であり，本稿は2009年の本会における多発性骨髄腫の最新治療の内容を患者さんの視点から書かれたものです。近年の新規治療薬の登場により，新規治療薬を含む数種類の薬剤を組み合わせる治療法が世界中で試みられており，治療名は各薬剤の頭文字をとったものです（同じ薬剤でも研究グループによって略号が異なっており，混乱もきたしています）。いずれの治療成績も過去の成績より優れていますが，新規治療法どうしの優劣については決めがたく，現在も長期的な評価が進行中です。ただし，薬剤によって副作用の特徴が異なりますので，今後は患者さんの全身状態や合併症を考慮し，それぞれに最適な治療法を選択する時代となることでしょう。