ベルケイド(一般名 ボルテゾミブ)は、これまで静脈注射によって投与されてきましたが、2012年12月21日に、皮下注射による投与が追加承認されました。
皮下注射で投与するメリットは、ベルケイドの副作用の中で多くの患者さんを悩ませている末梢神経障害(手足のしびれや痛みなど)が軽減される可能性が高いことです。
ただし、まったく末梢神経障害が起こらないわけではないですし、皮下注射をした部位にピリピリしたしびれがみられることもあり、完全に避けられるわけではありませんが、末梢神経障害を心配するためベルケイドの投与に慎重になっていた患者さんに新しい選択肢が生まれました。
皮下注射が可能になったことによって更新されたベルケイドの添付文書(医療者向けに作られた薬の説明書)はこちらです。皮下注射に関する内容は、下線が引かれてあります(P.1、P.2、P.3、P.4に関連する情報が掲載されています)。
また、2010年12月に開かれた全米血液学会において「ベルケイドの皮下注射投与製剤と静脈注射投与製剤を比較した臨床第3相試験結果」が発表されています。こちらの情報も参考にしてください。
なお、骨髄腫患者の会では、ベルケイド皮下注射Q&Aを作成しました。
ベルケイドによる治療を検討していたり、手足のしびれで悩んでいらっしゃる方は、皮下注射による投与について担当の医師や薬剤師の先生とよく相談してください。先生にどのように話しをしたらいいかわからない場合は、患者の会までご相談ください。一緒に考えさせていただきます。